04 / FICTION

SLENDER IV.com / 書き下ろし官能小説

喰らう女

作品から着想を得た、書き下ろし官能小説です。

レビュー対象とは別の人物・設定で書かれた、出演者本人とは無関係の書き下ろし成人フィクションです。

創作であること

この物語は作品から着想を得た独立したフィクションです。出演者本人の心情や実際の出来事、レビュー対象の固有場面を示すものではありません。

この小説は、作者自身のアイデアと構想をもとに、AIの支援を受けながら文章化・推敲しています。

WRITTEN FOR SLENDER IV.com

菜月が男の話をしなくなったのは、吹っ切れたからではなかった。

美緒がそれに気づいたのは、転勤から三か月ほど経った頃だった。久しぶりに会った菜月は、駅前の店で待ち合わせすれば十分前には来ていたし、美緒が少し遅れたことを謝ると、「どうせまた化粧してたんでしょ」と笑った。

しかし、食後の帰り道。ある男から声をかけられた瞬間、菜月の笑顔は消え、「そういうの、もういい」と冷たく言い放った。

美緒は悟った。菜月はまだ、あの男に捨てられた場所から動けていない。

黒崎という男は、菜月の勤務先の役員だった。既婚者であることを隠して近づき、都合よく利用し、不要になれば人事権を使って遠方の支社へ追いやって。人生のレールを勝手に書き換えられた菜月の絶望を、美緒は許せなかった。

黒崎が今の地位にいるのは、妻の実家が大株主だからだ。なら、その妻を失わせればいい。そのために、美緒は自ら餌となって黒崎の懐に潜り込んだ。

三度のデートらしきものを経て、四度目に会った夜。美緒は計画通り、黒崎の部屋にいた。その部屋は出張用として買い上げた部屋らしく、生活感も、無駄な家具も一切ない部屋だった。バッグにつけた超小型カメラは装飾され、アクセサリーにしか見えない。美緒は角度を調整してスマホのアプリで角度を確かめた。

買ってきたワインを少し飲んだ後、すぐに黒崎は求めてきた。無駄な話はしたくもなかったから都合がいい。どうせ目的はそれなのだから。

キスを繰り返しながら二人の服は脱ぎ捨てられ、美緒の白い肌が薄い照明に照らされる。黒崎の大きな手が、美緒の腰から太ももへとゆっくりと這い上がる。

「ねえ」

美緒はわざと甘えた声を出し、彼の胸に指先を這わせた。

「奥さんって綺麗?」

黒崎が低く笑い、美緒の耳たぶを甘噛みする。

「なんだよ、急に」

「別に。気になっただけ。……でも、私より綺麗だったら嫌かも」

美緒は彼を誘うように身体を擦り付けた。計画通りだ。男は自分の価値を認めさせたい生き物だ。ここでは「妻に嫉妬し、自分を求めている女」を演じればいい。

黒崎の手が美緒の胸を包み込み、先端を指先で軽く弾いた。

「比較にならないよ」

「どっちがどうなの?」

「言わせたいの?」

「言って」

美緒はわざと、彼に身を任せて蕩けた声を出す。話しながらも黒崎の指が次第に大胆になり、下着の端から濡れた場所へと滑り込んだ。

「あ……んっ」

指先が秘部のひだをなぞり、クリトリスをピンと弾く。美緒の身体がビクと跳ねた。快楽が走ってしまう。

彼女は言い聞かせた。この快感さえも、情報を引き出すための「設備」だ。

「じゃあ、なんで奥さんと一緒にいるの?」

「いろいろあるんだよ、大人には」

「逃げてる…んっ…」

黒崎の手が、ぐちょりと濡れた場所を深くかき混ぜた。美緒は快感に翻弄されそうになる唇を噛み、さらに煽る。

「逃げてないよ」

「じゃあ、ちゃんと教えてよ……」

美緒の手が黒崎の下半身へと伸びる。

黒崎は、その軽い快感と美しい美緒の肢体に満足げな表情を浮かべながら、妻への不満、結婚生活の虚しさ、そして妻の実家に依存していることへの苛立ちを吐き出した。

「俺じゃなくてもよかったって、みんなそう思ってるんだろ」

その言葉が出た瞬間、美緒の中で勝ったという確信が広がった。

(これでいい)

目的は達成した。あとは行為をしている証拠をカメラに収めるだけ。

美緒は黒崎の首に手を回し、カメラの画角に入る位置へと誘導した。

「ねえ…」

カメラに届かない声で美緒が言い、自分のすでに濡れた割れ目に触れる。蜜で濡れた指先を彼に見せた。

「たまらないな」

黒崎はニヤリと笑い、美緒をベットに突き倒す。

「やめて…」

「何言ってるんだ、興奮してるくせに」

美緒は倒れ込んだ拍子を装い、黒崎に見える角度に脚を開いた。だが肝心な部分は手で隠れていた。

「見せてくれ」

美緒の手を避け、黒崎の指がクリトリスを軽く擦る。

「はぁっ…」

美緒の声が漏れると同時に黒崎の硬いモノが、美緒の濡れそぼった入り口に押し当てられた。

「…んっ…」

ゆっくりと、しかし容赦なく。熱い質量が、美緒の濡れそぼった窄まりの入り口を押し広げ、内側へと深く、深く突き刺さった。

「っ、あ……っ!」

美緒は不意に突き上げられた快感に、肩を大きく跳ねさせた。腹の底まで完全に貫かれた感覚。その熱さと太さが、内壁を強引に押し広げていく。

(……だめっ)

頭の中の理性が、激しく警鐘を鳴らしていた。これは単なる手段。菜月の復讐を遂げるための、駒としての行為に過ぎない。激しい嫌悪感が込み上げる。

けれど、その嫌悪感は、奔流のように押し寄せる快感に、なす術もなく押し流されていった。

黒崎の腰が、ゆっくりと、そして残酷なほど正確に、美緒の最も敏感な場所を抉るように擦り上がる。内壁に張り付いた粘膜が、熱い肉棒にこすられ、火花のような快感が脊髄を駆け上がった。

「あ、あぁっ! ん……っ!」

口から漏れたのは、自分でも信じられないほど甘く、蕩けた声だった。

(快楽に溺れているふりをすれば、油断して本音を喋る……)

自分に言い聞かせる。けれど、黒崎の突き上げが激しさを増すにつれ、その理屈は砂の城のように崩れていった。

彼が腰を引いて、再び深く叩きつける。その衝撃に、美緒の視界が白く明滅した。窄まりが、彼の太さに合わせてミチミチと拡張され、快感という名の痛みが、脳を痺れさせていく。

(どうして……どうしてこの人の……こんなに)

葛藤は激しかった。けれど、身体はもはや彼女の支配下にない。

黒崎が、美緒の腰をガッチリと掴み、逃げ場を塞いで激しく腰を振る。卑猥な音が部屋に響き、そのリズムが美緒の意識を快感の渦へと引き摺り込んでいく。

突き上げられるたびに、内側から身体が掻き回され、熱い蜜が溢れ出していくのがわかる。それは単なる身体的な反応ではなく、雌としての本能が、異様な興奮が、この男に屈することを歓喜して受け入れている証だった。

「あぁっ、そこっ! あ、あぁああ!」

もはや演技などという言葉では片付けられない。美緒は、彼がもたらす暴力的なまでの快感に、ただ、ただ、溺れていた。

もっと深く、もっと激しく、自分を壊してほしい。そう願ってしまう自分への嫌悪と、それを塗り潰す、絶頂への渇望。その矛盾する二つの感情が混ざり合い、美緒をかつてないほどの興奮へと突き動かしていく。

黒崎が今までで一番強い一突きを、最深部へと力強く叩き込んだ瞬間。

美緒の中で、張り詰めていた理性の糸が、ぷつりと弾けた。

思考が完全に白濁し、快楽だけがすべてを支配する。美緒は彼に縋りつき、その背中に爪を立てながら、激しい絶頂の波に、心ゆくまで飲み込まれていった。

「気持ちいい…気持ちいいよ…」

それまで「演技」として受け入れていた快感が、不意に「本能」として爆発した。腹の底まで貫かれる感覚に、思考が真っ白に塗りつぶされる。

「っ、あ、ああぁ!」

突き上げられるたびに、脳内に快楽の閃光が走る。、今はただ、もっと深く、もっと激しく、自分を満たしてほしいと叫びたかった。

「本当にいい身体してるよ」

黒崎の言葉に、美緒はもう我慢ができなかった。絶頂が近づき、身体がガタガタと震える。彼に縋りつきながら、美緒は絶頂の波に飲み込まれた。

「俺もいくぞ!」

仕上げの、激しい突きが美緒を襲った。

「イって、イって!」

叫びながら、腰を振っていた。

翌日、美緒は録画した映像を確認した。

自分がおかしくなった部分、女として彼に屈した部分、そして恥ずかしいほどに激しく求めていたシーン。それらを全てカットし、黒崎が妻への不満や実家への不満を語っている「証拠」としての部分だけを抽出した。

「……十分ね」

完成した映像は、ただの不倫の証拠だった。彼にとっての恥辱であり、美緒にとっての勝利の証だ。

しかし、美緒の脳裏に焼き付いて離れない。

あの日、嫌いなはずの男に、心も身体も屈してしまったあの瞬間の震え。今まで感じたことのない高み。

美緒はベッドに横たわり、ゆっくりと自分の内腿へと手を伸ばした。

指先が、あの日彼に弄ばれた場所に触れる。そこはまた、かすかに熱を持っていた。