04 / FICTION

SLENDER IV.com / 書き下ろし官能小説

見せるための朝

街の視線を、自分で選ぶ一週間

人知れず自分の見せ方を選び、街の視線を小さな勝負として数える女性の、静かな一週間。

創作であること

この物語は作品から着想を得た独立したフィクションです。出演者本人の心情や実際の出来事、レビュー対象の固有場面を示すものではありません。

この小説は、作者自身のアイデアと構想をもとに、AIの支援を受けながら文章化・推敲しています。

WRITTEN FOR SLENDER IV.com

私は、知らない男の人に見られるのが好きだ。

もちろん、そんなことは誰にも言わない。

普段の私は、地味で清楚に見える服を着ている。髪も長すぎない。化粧も薄い。初めて会った人には、真面目そうだと言われる。

でも私は、鏡の前で服を選ぶとき、何がどう見えるかをちゃんと考えている。

二十七歳になってから、体のラインには自信がある。食べるものに気をつけて、週に二回はジムへ行く。胸の形がきれいに出る下着も、自分に似合う服も知っている。

それを見せるのが、私の小さな趣味だった。

私には、視線を数えるルールがある。

一回目は偶然。たまたま目に入っただけかもしれない。

二回目は確認。もう一度見たなら、その人は私を見ている。

三回目で、私は勝ったと思う。

月曜日、私は胸元が少しだけ開く紺色のブラウスを着た。

電車で向かいに座った男は、最初に私を見て、すぐスマートフォンへ目を落とした。一回目。

私は窓の外を見たまま、鞄を膝の上で持ち直した。腕が少し上がり、ブラウスの布が胸の形に沿う。

男はまた顔を上げた。二回目。

その瞬間、胸の奥が熱くなった。自分で仕掛けたことが伝わった気がして、呼吸が少し浅くなる。

私は何も知らない顔をした。街へ向かう普通の女の顔をして、窓に映る自分を見た。

男は三回目に、ほんの少し長く見た。

私は脚を組み替えた。太腿の内側がきゅっと力を持つ。誰にも触れられていないのに、身体だけが先に反応している。清楚に見える服の下で、私はこんなことを楽しんでいる。

それがたまらなく好きだった。

火曜日は、スリットの入った黒いスカートにした。

駅前のカフェで、私は窓際に座った。コーヒーを飲みながら、通りを歩く人を見る。スリットは座ると少しだけ開く。見せすぎない。けれど、見ようと思えば見える。

向かいの席に座った男が、注文を待ちながらこちらを見た。一回目。

私はメニューを閉じ、脚をゆっくり組み替えた。布が揺れ、膝の横が少し見える。

男は視線を逸らしたあと、もう一度見た。二回目。

私はコーヒーカップを口元へ運んだ。平静なふりをするほど、体の中心がじんわり熱くなる。自分が見せているのに、見つめられると少し恥ずかしい。その恥ずかしさが、甘い快感に変わる。

男が三回目に見たとき、私は気づかなかったふりをして笑った。

笑った理由を、彼は知らない。

水曜日は、身体の線が出る灰色のマキシワンピースを着た。

買い物の帰り、デパートのエスカレーターに乗る。前に立った男が、鏡のような壁に映る私を見ている。

一回目。

私は紙袋を持つ手を変えた。腰の線が少し出る。

二回目。

お腹の奥が熱くなり、背筋が自然に伸びた。私は自分の身体をきれいだと思っている。その身体を、知らない人が黙って見ている。その反応を私が選んだ服で引き出している。

そう思うと、足元からゆっくり満たされるような気分になった。

男は三回目に、私と鏡越しに目が合いそうになった。私はすぐに視線を外した。

心臓が速く鳴った。

気づかれたくない。でも、気づいてほしい。

そのぎりぎりのところが、一番好きだった。

木曜日は、何も仕掛けない日と決めた。

白いシャツに、長いスカート。胸元も隠す。身体の線も出さない。私は今日くらい、ただ買い物をして帰るつもりだった。

それでも本屋で棚の上の本を取ろうとしたとき、近くにいた男の視線が動いた。

一回目。

私は手を伸ばしたまま、少しだけ待った。

二回目。

何も仕掛けていないのに見られると、少しだけ腹が立つ。それでも、胸の奥が反応する。私が隠しても、そこにあるものを見つける人がいる。

私は本を取って、振り返らずに店を出た。

金曜日の夜、鏡の前で一週間を思い出した。

紺色のブラウス。スリットの入ったスカート。灰色のマキシワンピース。知らない男の人たちの、一回目、二回目、三回目。

私は服を脱ぐ前に、自分の姿をゆっくり見た。

清楚で、真面目そうで、少し大人しい女に見える。

でも、その服を選んだのは私だ。見せる量も、立ち止まる時間も、笑うタイミングも、全部私が決めている。

私は見られているのではない。

見せているんだ。

そう思うと、また身体の奥が甘く熱くなった。

明日は、どの服にしよう。

私は鏡の中の自分に、誰にも見せない笑顔を向けた。